10年ぶり改訂…「広辞苑」【キャバクラ】落選のワケ

10年ぶり改訂…「広辞苑」【キャバクラ】落選のワケ


 東大名誉教授で国語項目を統括する山口明穂氏に、上野さんを含む3人の男性編集部員の計4人で行われた採用会議で、「キャバクラ」は、一度は採用する流れになった。しかし、試しに書いた原稿の内容が、〈若い女性が酒で接待するところ〉。

 「だったらスナックだっていいじゃないか」「大体キャバレーとクラブの違いは何なのか」「クラブというからにはキャバクラは会員制なのか!」と、会議は大紛糾した。

 「誰も行ったことはないのか」と山口教授に指摘され、一同「ごめんなさい、ありません」と頭をかいたが、「みんなで行ってみよう」とはならなかった。

 そこで、百聞は一見にしかずと一番若い20代後半の編集部員が「そんなのお金くれれば僕が行きますよ!」と名乗りを上げたものの、「おまえに出す金はない!」と却下された。「そこまでして載せる項目か?」と冷静さを取り戻し、結局、採用は見送ることになったという。

「誰も行ったことないのか」→「ごめんなさい、ありません」→「そんなのお金くれれば僕が行きますよ!」→「お前に出す金はない!」→一番若い編集部員しょぼん。
コントですか、これは。一番若い編集部員あわれ。がんばれ!