「鹿男あをによし」を読む。

鴨川ホルモー」に続く、万城目学の第2作目。またまた面白い。
奈良の女子高に赴任してきた臨時教師がしゃべる鹿に出会い、鹿人間みたいになっちゃって大なまずから日本を救うみたいなお話、って書いてもわけわからんね。
京都を舞台にしたデビュー作とそのバックグラウンドの印象から、えせ森見登美彦とか、なんちゃって森見登美彦とか言われがちな万城目学だが、2人の作品を読んで受けるイメージは結構違う。
森見登美彦はその世界全体が非現実的でその中で主人公の妄想とあいまって、奇想天外奇妙奇天烈な物語が展開されるという感じなのだが、万城目学の方は普通の世界にいる普通の人が、その普通の世界の一歩隣にある奇妙な世界に触れて巻き込まれていって、物語が展開されるという感じ。2人が似てると言う人は京都にまどわされていると思うなぁ。
森見登美彦は強いクセがあるから好みが分かれて、好きな人は大好きだが嫌いな人はまったく読めないという感じがするが、万城目学は読みやすいから幅広く受け入れられやすいように思う。マンガを読むみたいにすらすらっと読めるので、本があまり得意な人ではなくても楽しめると思います。普通にエンターテインメントとして面白いし。

鹿男あをによし

鹿男あをによし