±0のこと。

±0の製品はいくつか持っていて、持っていないものもお店でよく目にしたりする。深澤直人のデザインした製品群はアイディアにあふれていてパッと見すごくワクワクさせてくれて物欲を刺激されるのだが、いろいろといじってみたり、いざ購入して実際に使ったりするうちに、そのワクワク感が徐々に冷めていく自分がいるのに気づく。
それはなぜなのだろうとずっと考えていたのだが、なんだかちょっとわかってきた。質感が良くないというかディティールがあまいのだ。使っている素材に重み(実際の重さという意味ではなく)がなくて、スカスカな感じがしてちょっとおもちゃっぽい。そう感じてしまうのは、製造にタカラがからんでいるというイメージがあるせいなのだろうか。
とにかく、製品のデザインのよしあしというものを考えたとき、製造した結果としてできたモノを見ると、±0の製品のデザインは最後の詰めが甘いと言わざるを得ない。天下の深澤直人に対しておそれおおいが、±0の製品に限っては僕はそう感じた。