「逆境ナイン」を観る。

世間では「スターなんちゃらエピソードⅢ」だ「宇宙なんちゃら」だとにぎわってるが、そんな逆境に負けず「逆境ナイン」をあえて観る。
島本和彦好きとして一番心配だったのが、島本和彦の魂を理解せずに作られた「少林サッカー」もどきの映画を観せられるのではないかというところだったのだが、よく西部劇なんかで荒野に転がっている枯れ草の丸いやつ*1が校庭で風に吹かれてコロコロ転がっているのを見て、この映画の監督が島本和彦作品を愛して作っているのだとわかり、とりあえず安心。
原作の無駄に過剰な熱さは、主人公を演じる玉山鉄二の無駄に過剰な演技で出ていたと思うし、ギャグもとてもバカバカしく面白かった。ココリコ田中演じるサカキバラゴウの登場シーンは、今でも思い出し笑いしてしまうくらい。
とにかく無駄にやる気が出る島本和彦節が全開とまではいかないが、それを味わうとっかかりとして、この映画はちょうどよいかも。が、島本和彦が万人におすすめできるかというと決してそうでもないので、この映画も万人におすすめはできかねる。
この映画を気に入ったら、もちろん原作は名言連発でおすすめなのは言うまでもない。

逆境ナイン (1) (サンデーGXコミックス)

逆境ナイン (1) (サンデーGXコミックス)

*1:名前がわからん、というか名前なんてあるのやら