「となり町戦争」を読む。
各所での良い評判をふと本屋で思い出し購入。
ある日突然となり町との間で戦争が始まる。だが戦争の実感はまったくなく、それを感じさせるのは広報誌にある「戦死者○人」という文字だけ。そしてその実感のないまま、主人公はその戦争に巻き込まれていく。そんなお話。
2時間ほどで一気に読了。面白かった。
主人公の感じている戦争に対する実感のなさは、今の日本人がテレビを通して見ている戦争に対する感覚と似ていて、それがうまく描けている。
主人公が同居する香西さんとの関係を「死んだ兄貴の奥さん」とたとえて、『実際に存在しない「死んでしまった兄貴」を思ったりする』なんて微妙な感覚を描いたりするところがうまいと思った。
- 作者: 三崎亜記
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/01/05
- メディア: 単行本
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